COLUMN
エンジニアの社外のつながりの作り方|社内に相談相手がいないときの一歩
この記事の結論
社外のつながりは、自分の技術が今の現場の外でも通用するかを確かめる材料になります。まずは話さなくても参加できる場に、参加するだけのつもりで1回出てみましょう。
社内だけで相談相手を探すと何が困る?
社内の人だけに相談していると、自分のスキルを今の現場の基準でしか測れなくなります。社内で評価されている技術が、ほかの会社でも同じように評価されるとは限りません。
米田は、その現場では重宝されていても、ほかの現場では役に立たない技術を使っていることもあると話します。米田自身も、専用の評価ツールを使ってデバッグ業務をしていました。米田はこうしたキャリアを一種のガラパゴス化だと考えていて、本人にとってあまりうれしいことではないと感じています。
社内に相談相手がいないことの問題は、悩みを話せないことだけではありません。今の仕事で身についた力が、現場の外でどのくらい通用するのかを確かめる機会もなくなります。
社外のつながりを作る場所の選び方
最初の場は、話さなくても参加できるかどうかで選ぶのがおすすめです。社外のつながりを作れる場所はいくつかありますが、初回のハードルは場所によってかなり違います。
| 場所 | 初回のハードル | 向いている人 |
|---|---|---|
| 勉強会 | 発表や成果の共有を求められる会もあり、高め | 話したいテーマや見せたい成果がある人 |
| もくもく会 | 各自が作業をするだけなので、低め | 人見知りの人、まず場の空気を知りたい人 |
| SNS | 投稿しなくても読めるが、知り合うには自分から発信する必要がある | 発信を続けられる人 |
| コミュニティ | 入るのは簡単だが、会話に加わるきっかけが必要 | 決まった場所で長く関わりたい人 |
米田は、人見知りの人や最初の一歩が重い人には、勉強会よりもくもく会を勧めます。勉強会は成果を発表しないといけないこともあり、最初の場としては負担が大きいからです。
ENFIエンジニアギルドのオンラインのもくもく会は、カメラもマイクもオフのまま参加できます。一言も話さなくても、参加した人どうしがXで相互フォローになり、つながりが増える仕組みにしています。そうやってゆるくつながったあとで、座談会など少し深く話せる場に移れるようにして、初回のハードルを下げています。
続く人は、目的を「参加すること」にしている
つながりが続かない人は、最初から「知り合いや友達を増やすこと」を目的にしていることが多いと米田は感じています。その目的だと、誰とも話せずに終わった回は失敗に感じてしまい、次に参加する気持ちが下がります。
目的を「参加すること」だけにすれば、気負わずに参加できます。同じ場に何度も参加していると、名前を覚えてもらえたり、顔なじみになったりします。米田は、それが結果的に知り合いや友達が増えることにつながると考えています。1回の参加で関係を作ろうとせず、参加する回数を重ねることを目標にしてください。
社外のつながりはキャリアにどう活きる?
一番大きいのは、技術のトレンドが共有されることだと米田は話します。ほかの現場で実際に起きたことも聞けるので、米田はエンジニアどうしの世間話をとても貴重だと感じています。
ENFIでは、キャリアを考える最初の手順として、BE-DO-HAVEのHave、つまり今持っているスキルや経験を書き出します。ただ、社内の基準だけで書き出すと、そのスキルが市場でどう見られるのかが分かりません。社外のエンジニアから、ほかの現場で使われている技術や起きていることを聞くと、自分のHaveのうち、どこでも使えるものと今の現場でしか使わないものを分けやすくなります。分けた結果、今の会社で役割を広げるのか、学び直すのか、環境を変えるのか。どれを選ぶにしても、比べる材料が増えます。
もし社外に今の悩みを話せる相手がいたら、あなたは何を聞いてみたいですか。
代表・米田の視点 その現場では重宝されていても、ほかの現場では役に立たない技術を使っていることって、けっこうあるんです。私も専用の評価ツールでデバッグをしていた時期があって、あれは一種のガラパゴス化だったと思います。だからこそ、技術のトレンドやほかの現場で起きたことが聞けるエンジニアの世間話は、すごく貴重です。参加するだけのつもりで来てもらえれば、つながりはあとからついてきます。
今日からできる次の一歩
- 今の仕事で使っている技術やツールを書き出し、ほかの会社でも使われていそうなものと、今の現場でしか使わないものに分ける
- カメラやマイクをオフのまま参加できるオンラインのもくもく会を1つ探し、参加するだけのつもりで予定に入れる
社外の場で聞いてみたいことが1つ決まっていれば、座談会など話せる場に移ったときに、最初の一言が出しやすくなります。
よくある質問
人見知りでも社外のエンジニアとつながれますか?
つながれます。カメラやマイクをオフにしたまま参加できるオンラインのもくもく会なら、話さずに同じ時間を過ごすところから始められます。最初の目的は「参加すること」だけで十分です。
勉強会に参加するには、発表できる成果が必要ですか?
聞くだけで参加できる勉強会もありますが、発表を前提にした会もあり、最初の場としてはハードルが高く感じやすいです。発表の準備が負担になるなら、作業するだけで参加できるもくもく会から始めると続けやすくなります。
社外のつながりは転職するときにしか役に立ちませんか?
転職しない人にも役に立ちます。ほかの現場で使われている技術や、実際に起きたことを聞くと、今の自分のスキルがどこまで通用するかを確かめられます。残るか動くかを考える材料にもなります。
一度参加したあと、つながりを続けるにはどうすればいいですか?
毎回だれかと仲良くなろうとせず、同じ場に繰り返し参加することを目標にしてください。顔や名前を覚えてもらえると、座談会などで少し深く話す機会が自然に増えていきます。